ガミースマイル

ガミースマイルは、歯茎が多く見える笑顔のことを指します。
通常、人が笑うときに歯茎が一部見えますが、ガミースマイルの場合は歯茎が顕著に露出します。
この状態は、個人の口腔構造や筋肉の特性によって引き起こされることがあります。
筋肉や骨格、唇の構造からアジア人に多い笑顔とされています。
ガミースマイルで悩まされている方もいらっしゃいますが、美しさの基準は人それぞれあることを知ったうえで、ガミースマイルの基準について検討してみると良いでしょう。

ガミースマイルの原因の1つは、骨格の形状にあります。
出っ歯（上顎前突）や口ゴボ（上下顎前突）があると、笑った時に歯茎が露出しやすくなります。

ガミースマイルは家族歴がある場合も生じることがあります。

ガミースマイルの原因の1つとして、唇の筋肉の過剰な働きが挙げられます。
笑うときに上唇が通常よりも上に引き上げられるため、歯茎が露出することでガミースマイルが生じます。
上唇を挙上する筋肉が強く発達していることや上唇と歯茎の接合部が高い位置にある場合によく見られます。

歯の大きさがガミースマイルの原因となることもあります。
特に、歯茎が長くて歯が小さい場合、笑った時に歯茎が目立つことがあります。

ガミースマイルは、歯茎が多く見える笑顔です。
歯はとても人目につきやすい場所にあるため、外見のコンプレックスと感じる方もいらっしゃるかもしれません。
自分の笑顔に自信を持てないことで、日常生活や社会的な場面での不安やストレスを感じることも考えられます。

ガミースマイルは歯茎が露出するため、歯や歯茎が乾燥しやすくなる可能性があります。
唾液による自浄作用が働きにくい箇所なので、細菌が滞り虫歯や歯周病の原因となることがあります。

ガミースマイルは歯茎が露出し乾燥するため、口腔内の衛生状態が悪化しやすくなります。
唾液による自浄作用の効果を受けにくい箇所のため歯垢や歯石、食べかすなどが溜まってしまい、口臭に繋がる場合があります。
さらに、歯周病や虫歯の進行によっても口臭が強くなる可能性があります。

ガミースマイルは、コンプレックスとしてお悩みになる方がいらっしゃいますが、個性の一部として捉える方もいます。
また、ガミースマイルはそこまで珍しい特徴ではなく、20～30代の日本人のうち、約10%がガミースマイルを抱えているとされています。
この傾向は、女性の方に多く見られます。
それぞれの人が自身の外見に対してどのような考えを持ち、自己のコンプレックスや不安を解消するために、治療を検討し、決定することが重要です。

笑った時に3mm以上歯茎が見える状態をガミースマイルといいます。
歯肉整形は歯肉を切除し、笑った時に見える歯茎を少なくします。
治療では電気メスを使用するため、傷の治りが早く目立ちにくいことが特徴です。
また、事前に局所麻酔を行うため、痛みはほとんどありません。
処置後は痛み止めを処方いたしますので、ご安心ください。
治療後、歯肉が再度かぶってくる後戻りのリスクを考慮いただく必要があります。
また、歯根部分の露出が起こるため、セラミックなどの被せ物をご検討いただく場合があります。

ボツリヌス注射は、ガミースマイルの治療法の1つとして使用されます。
この治療法では、上唇を引き上げる筋肉に注射することで、笑った時の歯茎の露出を減らします。
ボツリヌス注射は比較的簡単な処置であり、外科的処置は必要ありません。
注射の痛みはごくわずかであり、通常、局所麻酔は必要ありません。
効果は数ヵ月で切れるため、その後は定期的な注射が必要となります。

ガミースマイルとは、笑ったときに通常よりも歯茎が多く見えてしまうことをさし、上顎の歯茎が3mm以上口元から見えているとガミースマイルと診断されます。
このガミースマイルは、度合いや状況によって治療法が異なりますので、ご自身にあった治療法で改善していくことが重要です。
当院では、治療部位だけを診るのではなく、お口全体を診て、長期的に安定した口腔環境が整うよう、根本的原因の究明に力を入れています。
ガミースマイルでお悩みの場合は、当院で一緒に原因を探りましょう。

新横浜エス歯科クリニック院長
花澤 昌宏